修羅の国から来たファムファタール
あらすじ
西の大国、アースフィリア王国。 東の小国、トラバース王国。 二つの王国では17年前、強い対立があった。 両国は何人もの民や兵士を犠牲にして、その結末はアースフィリア王国がトラバース王国を植民地化し、政治、教育、貿易を支配するようになった。 ジュディはアースフィリア王国建設後、初の女性の兵団長である。 かの有名なジャンヌ・ダルクを彷彿とさせる美しい彼女は、この国の王太子の専属騎士でもあった。 そんな彼女には騎士を志した日から誰にも言えない「罪」が2つあった。
1つは、この国で女騎士として死ぬならば、忠義を重んじ主人との恋愛は御法度とされている貴族社会で、王太子サミエルに毎日のように抱かれ愛を囁かれていること。
もう1つは、彼女が、アースフィリア民が虫螻のように扱っているトラバース王国出身のスパイであることだ。
この国の兵士として生きながら、故郷の兵士としても生きる彼女は深刻なジレンマを抱えていた。そして何よりもサミエルに愛されながら、また彼女も彼を愛していた。 しかしそんな彼女の想いとは裏腹に事態はより深刻な状態になってゆく。