攻略対象だったはずの公爵令息は、初恋だけを忘れられない
あらすじ
『感情を持たない婚約者は怪異の真実を知っている〜第三王子と月夜の怪異事件録〜』のスピンオフ。
アルヴェリア王国の公爵令息、シオン・アステリオスは、自分が乙女ゲームの攻略対象であるという前世の記憶を持っていた。
隣国レヴァンティスへ渡り、王太女の婚約者候補となった彼は、いずれ物語通りにヒロインと出会い、王太女に求められ、攻略対象として物語の中心に立つはずだと思っていた。
けれど現実は、ゲームのようには進まない。 王太女は彼を選ばず、ヒロインだったはずの少女も別の人生を歩んでいた。
満たされない思いを抱えたシオンは、レヴァンティスの夜に溺れる。 誰かに求められれば、遠い国に置いてきた初恋を忘れられると思った。
けれど、どれだけ夜を重ねても、思い出すのは一人だけ。
深い海色の瞳を持つ、感情を揺らさない侯爵令嬢。 セレネ・ヴァルキュリア。
物語が始まらない隣国で、シオンは少しずつ思い知っていく。 自分は攻略対象などではなく、ただ一人の女を忘れられないだけの男なのだと。
これは、攻略対象だったはずの公爵令息が、初恋だけを忘れられないまま、物語の外側で足掻き続ける恋愛スピンオフ。