彼の移り香
あらすじ
婚約者である祐一郎と玲司は二十歳で番契約 大学卒業と同時に結婚。 祐一郎に恋をした同期により、玲司が暴行未遂事件の被害者になる。 外出恐怖症になり、家にこもる玲司。 かろうじて外部との接触は、仕事を持ってきてくれる出版会社の編集者中村と、往診してくれる相良医師。
結婚したときから週に一度、接待や付き合いのために夕食を外でとっていた祐一郎だが、 半年前から週に二度になり、この一ヶ月は一日おき。 一月のある日、ワイシャツについていた知らないオメガの移り香に玲司が気がつく。 元々政略的なものでも、祐一郎を愛していた玲司は、心が揺れ動く。 調べるためには、家から出なくてはいけないが怖い。
しかし、意を決して少しずつ家から離れて調べていく。
祐一郎は一月のある日、玲司のデニムから煙草の匂いを感じた。 二人は煙草を吸わない。 煙草を吸う男と、それなりに近い距離なのか密室なのか。とにかく会っていたということか、 玲司は外出恐怖症のはず、 相手は誰か。 たった一度香っただけの煙草の香りが、祐一郎に焦燥感を植えつけた。
オメガバースの話です。 ご都合主義です。 フィクションのため、個人名や建物の名称などは架空のものです。 病名なども架空のものです。 今回も優しい目でお読みいただけると嬉しいです。