くちなし姫の傷痕

「俺は貴様との婚約を破棄する!」 王家主催の夜会で突如響いたその声は、僕にとって幸いでしかなかった。 野獣に襲われ、背中に傷を負い、その恐怖で話せなくなった事から傷物の『くちなし姫』と婚約者に蔑まれている僕の義姉は、ある日の夜会で婚約破棄を…