#恋人っぽい
大学二年生の中山伊吹には、誰にも言っていない趣味垢がある。 風景。 カフェ。 コンビニ帰りの夜道。 そんな何気ない写真を投稿するだけの、小さなSNSアカウント。 ある日、学食で盛大に味噌汁をぶちまけた伊吹を助けてくれたのは、…
あらすじ
大学二年生の中山伊吹には、誰にも言っていない趣味垢がある。
風景。 カフェ。 コンビニ帰りの夜道。
そんな何気ない写真を投稿するだけの、小さなSNSアカウント。
ある日、学食で盛大に味噌汁をぶちまけた伊吹を助けてくれたのは、同じ大学の川野蒼太だった。
背が高くて、無愛想で、びっくりするくらい手が大きい男。
その手を何気なく投稿した写真が、なぜか少しバズる。
『次は手繋いでるの見たい』 『体格差めっちゃ良い』 『彼氏?』
フォロワーから届くコメント。
面白がった伊吹は、蒼太と“恋人っぽい写真”を撮り始める。
繋いだ手。 向かい合うカフェ。 お揃いのスニーカー。 ソファでくつろぐ後ろ姿。
――でも。
投稿が増えるほど、 蒼太の家に帰りたくなって、 蒼太の匂いに安心して、 蒼太の隣じゃないと眠れなくなっていく。
これは、 SNSの“匂わせ投稿”から始まる、 静かでやさしい恋の話。
#恋人っぽい そのタグが、本物になるまで。